株式会社電通グループは、同グループのR&D組織「電通イノベーションイニシアティブ」（DII）が開発した「地理空間連動NFT」と、株式会社ホロラボが開発した3D Gaussian Splatting技術を用いたARアプリ「Spatial Curator」を紐づける実証実験を共同研究先各社と共に開始しました。特定の場所に配置したコンテンツについて、「Spatial Curator」を通じて第三者による追体験がなされた際にクリエイターに報酬を分配し、スマートコントラクト経済圏の実現可能性を検証します。
3D Gaussian Splattingは、動画や写真から3Dシーンを作成し、周囲の空間も含めて高品質に表現できる技術です。ARアプリ「Spatial Curator」では、3D Gaussian Splatting技術を用いて作成された3D映像と楽曲で構成される空間体験を特定の場所に配置し、他のユーザーがARアプリを通じて追体験できます。
「Spatial Curator」を「地理空間連動NFT」と合わせることで、例えば、海岸のベンチに海をイメージして制作した3D映像と楽曲コンテンツを配置し、散策している人がARアプリを通じてコンテンツを体験した場合に報酬をクリエイターに自動で支払うといったシステムが実現可能です。
今回の実証実験は、2024年7月25日から27日にかけて電通グループが開催する「落合陽一サマースクール」で行われます。サマースクール期間中に参加した小中学生が制作した作品をNFTとして実空間に配置し、第三者が追体験するたびに、スマートコントラクト技術により報酬が自動的に配布されます。実証実験を通じて、若年世代の受容性や新たなUGCコンテンツ追体験市場としての可能性を検証する予定です。
地理空間連動NFT技術や3Dコンテンツはゲームとの親和性も高そうです。今後、各技術とゲーム要素の融合が検討される可能性はあるのでしょうか。電通グループとホロラボの共同研究により、ARアプリ「Spatial Curator」がどのように進化し、地理空間連動NFT技術がどのように実社会に応用されるのか、注目されます。
