株式会社トドオナダが、2023年のWeb3・NFT・メタバースに関するウェブニュースについて調査・分析した結果を発表しました。本レポートによると、Web3・NFT・メタバースについての報道は、2023年3月にピークを迎えた後、下降傾向にあります。
調査は、2023年1月1日から12月31日までの期間に、国内4,000媒体以上のWebメディアをモニタリングしているPR効果測定サービス「Qlipper」を用いて実施。国内主要ニュースサイトのWebニュースの中で、見出しに「Web3（3.0）」「NFT」「メタバース」の語を含む記事を対象としています。
記事数の推移
Web3・NFT・メタバースをキーワードに含む記事数は、3月に最も多くなっていました。NFTはその後下降し、メタバースはピーク後に上下を繰り返したものの、3月の水準までは戻っていません。Web3に関しては3月から6月にかけて安定した注目を集めていますが、その後は停滞しています。
プレスリリース配信数
企業の取り組みを示すプレスリリースの配信数も、Web3・NFT・メタバースのいずれも3月にピークを迎えています。
PV
Web3・NFT・メタバースのキーワードを含む記事およびプレスリリースへの注目度を示すPV合計についても、3月が最高値を記録し、その後は下降しています。ただし、メタバースは10月に一時的な上昇が見られました。数値は仮想PV数であり、特許取得技術を用いた独自エンジンでサイト構造基に予測・算出した値を集計したものです。
背景としての国内外の動向
2023年2月から3月にかけての時期は、国内で携帯電話会社やゲーム企業がWeb3分野に積極的に取り組んでいた時期であり、日産がメタバースでの自動車販売の実証実験を発表するなど、話題となっていました。しかし、同時期のアメリカでは、MetaがNFT事業の縮小を発表し、米ディズニーはメタバース部門を解散するなど、事業の転換期を迎えていました。
また、2月に入るとChatGPTをめぐるニュースが急増し、社会的な関心とIT分野の報道の重点が生成AIに移ったことが、Web3関連のニュース減少の背景にあると考えられます。10月のメタバースのPV急上昇は、「ガンダムメタバース」の話題が影響しており、一般アクセス開始とガンプラの3Dデータ流出報道が高PVを記録しました。
本レポートの詳細については、「Qlipper」公式サイトのフォームから問い合わせが可能です。テクノロジートレンドの変遷を示すこの調査結果は、今後の戦略を考える上での指標となります。
