過去最大1万人が来場するスタートアップの祭典、「IVS2023 KYOTO」「IVS CRYPTO KYOYO 2023」が京都の平安神宮近くにある、みやこめっせ京都を中心に開幕しました。昨年までは2000名規模のイベントだったIVSですが、今回は京都府や京都市の全面バックアップもあり、大幅に規模を拡大、京都に世界中のスタートアップとクリプト関係者が集まりました。
オープニングセレモニーでIVS代表の島川敏明氏は「アジアナンバーワンのスタートアップエコシステムを作りたい、そしてアジアで通用する、世界で通用するスタートアップを生み出していきたい」と意気込みを語りました。1万人という過去最大規模になったイベントについては「今回は無数のサイドイベントがあるのが特徴。これらは運営とは関係なく非中央集権的に運営されていて、僕らはプラットフォームとして盛り上げていきたい。京都中で開催される好みのイベントに飛び込んで欲しい」と述べました。
開幕に当たっては、岸田文雄首相もビデオメッセージを寄せて、「政府としてもスタートアップは日本の課題を解決するプレイヤーだと認識していて、5カ年計画でスタートアップへの投資を10倍を超える10兆円規模に拡大する事を目指しています。ストックオプション制度の充実など、具体的な政策もスピード感を持って動かしていきます。このカンファレンスは国内外のスタートアップの皆さんが一同に介し、未来について語り、日本の可能性を発信する場と聞いております。伝統文化の集積地である京都から、日本のスタートアップエコシステムが生まれる事を期待しています」と述べました。
会場には京都府知事の西脇隆俊氏と京都市長の門川大作氏が揃って登壇し、祝辞を述べました。
西脇氏は「京都が古都でありながら、都であり続けられているのは革新を続けてきたからです。例えば、廃仏毀釈で仕事が減った会社が精密機器メーカーに転身し、その後、国産初の医療用のX線装置を開発したのが今の島津製作所です。日本初のベンチャーキャピタルも1972年に京都で誕生しました。そうしたイノベーションの歴史があるのが京都です。こうした大規模なカンファレンスが地元で開催されるのを嬉しく思うと共に、有意義な3日間になることを祈念いたします」と挨拶しました。
また門川氏は「京都に今年、文化庁がきました。京都は観光や文化の街だと言われますが、私はベンチャー、スタートアップの街だと思っております。ノーベル化学賞の20数名の半分が京都で、そうした歴史都市は他に例がありません。京都からも2年間で79のスタートアップが立ち上がりました。世界の様々な課題を解決するスタートアップがここ京都をきっかけに発展することを期待しています」と挨拶しました。
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