シンガポールを拠点とするDigital Entertainment Asset(DEA)が運営するブロックチェーンゲームプラットフォーム「PlayMinig」は既に3年以上の運営実績があり、『JobTribes』『麺屋ドラゴンラーメン』『Cookin' Burger!』など6タイトルを運営中です。登録ユーザーは270万を超え、2022年にはNFTの販売で2700万ドルの売上があったそうです。

ブロックチェーンゲームの世界でかなり先行するDEAですが、次の進化は社会課題の解決にトークンインセンティブやゲーミフィケーションを活用する事にあるようです。二条城で開催された「Oasys Special Event」に登壇したDEAの共同創業者である山田耕三氏は「私達のビジョンはゲームを個人的な楽しみから世界を救うためのツールに進化させることです」と挨拶しました。
DEAではOasysと提携してL2チェーン「DEP Verse(仮称)」を展開。このVerseは「ゲームによる社会課題の解決」をコンセプトとしたコンテンツを展開していくそうです。
具体的にはどんなものが考えられるのでしょうか? 会場ではゴミ問題を解決する「Sort to Earn」として、AIを活用した遠隔装置技術を持つスタートアップのリタテクノロジーと提携したプロダクトが紹介されていました。リアルタイムで遠隔地にあるゴミ処理場が映し出されていて、それを素材別に分類してボタンを押すと、ロボットアームが動いて分類します。ゲームではこの際にレアアイテムを発見するとトークンのDEAPcoin(DEP)が手に入る仕組みになるようです。

筆者もやってみました。素材の種類をボタンで選んでから、画面上にあるゴミをタッチして分類する仕組みです。恐る恐る選んでからボタンを押すと、実際にロボットが動いて回収してくれます。リタテクノロジーの担当者によれば、ゴミ処理場でのゴミ分類は手作業が残っているケースが多く、それをAIで省力化するのがリタテクノロジーの技術ですが、100%完璧というのはハードルが高く、一部作業員を残さざるを得ないようです。遠隔でも人の目で作業する事を上手くゲームに組み込めれば、コスト削減にも繋がると期待を示していました。


DEAではエネルギー問題の解決として「Inspect to Earn」と題して、東京電力ともプロジェクトを進めているようです。これは日本全国の鉄塔や電柱などの電力インフラを攻略するゲームで、獲得した鉄塔や電柱に応じてトークンが得られます。電力会社としては点検・保守に必要な画像データを入手することに繋がるということです。
DEAではWeb3の技術やノウハウを活用して共に社会課題の解決に取り組むパートナーを領域を問わず、広く募集しているとのことです。問い合わせはこちらから。