【IVS2023京都】韓国のCom2uSはゲームプラットフォーム「XPLA」をアピール、広告収益還元型のゲームへの挑戦も

Com2uS(カムツス)は韓国のゲームパブリッシャーで、フィーチャーフォンで起業し、スマホゲームでは日本でもヒット作を放ち、グローバルプレイヤーの一員と成長しました。ブロックチェーン領域にもいち早く参入し注目されています。

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Com2uS(カムツス)は韓国のゲームパブリッシャーで、フィーチャーフォンで起業し、スマホゲームでは日本でもヒット作を放ち、グローバルプレイヤーの一員と成長しました。ブロックチェーン領域にもいち早く参入し注目されています。

IVS2023のステージに、Com2uS USAのKyu Lee社長が登壇し、同社が力を入れるブロックチェーンゲームのプラットフォーム「XPLA」と、そこで登場する2つの新作ゲームについて講演しました。

まだ日本では聞き慣れない人が多いかもしれませんがCom2uSは、これまで500本以上のゲームをリリース、年間の売上高は10億ドルを超え、グループに5つの上場企業、50を超える会社を抱え、テレビ番組や映画の制作にも乗り出している一大エンタテインメントグループとなっています。

同社はまた、韓国で3番目の仮想通貨取引所であるCoin Oneの38%の株式を保有しています。こうした事からブロックチェーン領域には近い状態にあり、「『NBA Top Shot』の大ヒットはモバイルゲームのビジネスの脅威になるのではないかという危機感が芽生えた」(Lee氏)とのこと。さらに『Axie Infinity』に至って、優れたゲームが作れる可能性と、所有するという概念が既存のゲームにとって破壊的なものになる可能性を感じたそうです。

そうしたブロックチェーンゲームに踏み出した同社ですが、Com2uSはゲームの収益配分が大きく変わると期待しているようです。「今のゲームは広告に多額の費用を投じています。それがプレイヤーや一緒に世界を作るクリエイターに配分されるようになれば世界が大きく変わります」(Lee氏)

Com2uSは「XPLA」というブロックチェーンゲームのプラットフォームを構築しようとしています。チェーンはCOSMOSというチェーン同士を接続して分散化を実現しようという基盤に構築されています。その周辺にSDKやAPI、インフラ、NFTマーケットプレイス、リワード配布システムなどゲーム開発の為のツール群が配置されています。

Lee氏は「現状はブロックチェーン間の違いはあまり無いが、次第に差別化が進んでいくだろう」と述べました。「XPLA」はゲームに特化したチェーンとツール群を擁し、Com2uSが培ってきた20年間のモバイルゲームの開発ノウハウを凝縮し、更に同社グループだけで数十社ある開発会社が求める機能を盛り込んで、すぐに使えるプラットフォームとなっています。「これから5年程度で世界中の優れたデベロッパーとゲームが集まる場所にしたい」とLee氏は述べました。

また強調されたのはトケノミクス(Tokenomics、トークンの経済設計)です。ブロックチェーンゲームは一般的に遊ぶ事でトークンを得られ、それがプレイヤーの収益になります。ただ、一方的にトークンを発行するだけでは現実世界のようなインフレになり、トークン価値が暴落していきます。トークンの買い手が増えるような設計をどう折り込むかが課題です。

「XPLA」では、ゲートを設けて投機家を排除してゲーマーだけにトークンを配布する(NFTを買えば貰えるのとは対照的)、動的にトークンのアロケーションを変更する、フレキシブルな換金システムなどの機能を搭載しているようです。

ゲームとしては『サマナーズウォー:クロニクル』と、『ミニゲームパーティ』が開発中だということです。前者は世界で700万人以上が遊んだモバイルゲームの続編ということで非常に期待されます。後者は12個のミニゲーム集ですが、広告収益がメインとなり、これをプレイヤーに還元するような仕組みになるようです。実験的なプロジェクトですが、このノウハウもシェアしていきたいとしていました。

《土本 学》

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土本 学

メディア大好き人間です 土本 学

新しいモノが好きで、色々なところに顔を出しています。直近はメディアやクリプトの業界を追っています。

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